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2006年06月25日

MEMORIES

えー、と。あの某「AKIRA」という漫画もしくは映画で有名な大友克洋氏の短編集アニメ、ってところでしょうか?
実際は暇だったんでとりあえず借りてみただけなんですが。いや、結構面白い。元々そんなに期待してなかったってのがあったからかもしれないが。大きく分けて、宇宙でゴミを回収する人が過去にしがみついて生きる人(?)に巻き込まれる悲劇を書いた「彼女の想いで」、とある研究所で実験中の薬品を飲んでしまった為に起こるコメディ劇「最臭兵器」、大砲を撃つ為だけに生まれた街「大砲の街」の3話から構成されている。私的には元々3番目の「大砲の街」を見るのがメインだったのだけど、実際見てみると最初の2話が面白い。ストーリーとしてはやはり1話目の方が面白いのだけど、2話目は基本、自衛隊ファンの人は必見でしょう。あの時代に動いている90式の映像が見れるアニメはこれだけかと思われ、それだけで十分満足でした。いや、大友氏のメカニックディティールはすばらしいですね。

あと、何となくで申し訳ないのだが1話目の「彼女の想いで」は少しプラネテスっぽくて、作成時代を考えるともしかして、これが最初の元ネタになっているような気もしないでもない。まあ素人考えなので深く突っ込まれても困るけどね… まあ、大友克洋グッジョブ!! って事で。

2006年06月22日

夢幻の軍艦 大和 1

何気に立ち寄った本屋で表紙に惹かれて買ってしまいました。
むげん?のぐんかん… せめて戦艦にして欲しかったのは言うまでも無い。
なんというか、大和が主人公なジ○ングというのか、太平洋戦争世界に紛れ込んだデ○ノートというのか、とにかくその2つが混ざったら、よくある仮想戦記モノが普通に漫画化されただけのような…

ああ、もう少し内容を調べてから買うべきだったろうか。
しかし太平洋戦争モノ漫画は JAPAN WAR 1945 以来、未見で良いモノに出会ってない。
まあ、やはりマニアックなジャンルだけに致し方ないのかも。

2006年06月16日

恐怖の2時間18分

1979年3月28日、ペンシルバニア州に位置するサスケハナ川中州に存在するスリーマイル島で発生した事故は多くの問題が複雑に重なり合って発生した。原子炉の炉心崩壊という問題と放射能漏れである。実際には問題自体はそれほど大きくはなかったのだが、ここで問題視されるのはこの数多くの小さな問題が重なりあうことによって引き起こされた事故と、放射能漏れの影響によるパニックである。スリーマイル島。この事故の事は本書を読むまではあまり理解していなかったのだが、何故かその名前だけは強烈に覚えていた。おそらく放射能漏れの影響によるマスコミの報道が日本にも渡っていた為だと思う。本書の良い所は表面的な問題ではなく、問題の発生を時系列に事実に基づいて解説する事により、その問題を個人のミスと断定せずに電力会社、原子炉の製造メーカー、管理システムが及ぼす作業員への影響までをも考慮しているという事であろう。そしてあいまいな情報は一旦メディアに渡ると悲惨なまでのパニックを起こしえるという事ではないのだろうか。

かの有名な「零戦燃ゆ」の作者、柳田邦男氏の著作である。
まあ、私的に氏の作品で好きなのは「零式艦上戦闘機」だけど。「零戦燃ゆ」はその名の通り零戦のデビュー(日中戦争)から零戦の終わり(太平洋戦争)までを一つのドラマとして書いているのだけど、「零式艦上戦闘機」は海軍からの発注から、三菱重工が設計、製作までを描き、零戦が中国戦線で初陣を飾るところで終わっているのが実によい。
ちなみに「零戦燃ゆ」は映画化されて、撮影の為に実物大の機体が作られた筈なんだけどあの機体は何処に行ったのだろうか…