東京モーターショー 2007 (2)
さて、週末も慌しく仕事な負け組みの私と なんと、週末も悠々自適な生活を送るリッチでセレブな勝ち組NGEさんとの東京モーターショーも、NGEさんがレースクィーンのフィギアを買わぬまま午後になってしまいました。
と、いう事でその2としてお送りします…
午後1番のブースはやっぱりメルセデス。 エコだとか省エネとか言われている今回のモーターショーですが独自路線を突き進みます。 いきなり目の前にあったのはコンセプトカーのF700。 なんでもリッチでセレブで省エネとかあんまし考えなくても生活できそうな人々が買いそうな車です。 でもやっぱりエコらしいです。3リッターの大型ボディと高級コルク材のシートだけで既にかなりの無駄なような気がしますが一応、ハイブリッドのようです。 あれ? ディーゼルハイブリッドだっけかな… まあ、そんな感じです。 なんかコラムリストだかなんかのちょっとリッチな有名っぽい人が司会している時点で既に我々と違うのでしょう。 私的に見たいのは SLK ですが… しかし、ヨーロッパの環境規制が厳しいのは確か。 という事で(?)、何気に小型車の SMART も展示してあります。 ちなみにここは初期型の乗用車の模型が展示されておりました。
隣にあったのはクライスラー。 確かクライスラーとメルセデスはまた分離して独自路線に進むようですね… どっかの経済誌が言っていたが技術力に格差がありすぎる会社の合併は上手くいかない、と。 そんな状況を反映しているのか、それとも何も考えていないのか… アメリカのビッグ3は基本的に普通車の展示です。 しかもデカイ車ばっかりです。 この日本の狭い国土と狭い道路に不向きな車が堂々と展示されておりました。 かつ、技術的なものが見当たりませんでした… 今回、これを目当てに来ている人間としてはかなりがっかりッス。
そんな気もめげずに次のブースへ突き進みます。
ボルボのブース。今回、私の中では外車勢で一番ポイント高いメーカーです。 それも、プラグイン・ハイブリッドが展示されていました。 一応、コンセプトカーだったんですが電気の充電用コンセントがフロント正面についており、人目でプラグインと判るようになっている憎い演出です。 しかも、良く見るとホイールの中にモーターがありモーター駆動になっています。ハイブリッド機能の片割れディーゼルエンジンは発電機となっていて動力伝達用のミッション類がありません。 軍用でディーゼル発電+モーター駆動というと有名なポルシェ博士なマウス(60t以上の車体にモーター駆動なので時速20km以下ですが…)が思い浮かびますが、戦後半世紀経過してやっと普通乗用車の世界にも出現しそうです。 今後、ハイブリッド車は、プリウスのような駆動系のハイブリッドと発電機のみのモーター駆動によるハイブリッドの二分化になるような勝手な妄想をする私ですが、なかなか良いんじゃないかなー、是非商品化まで頑張って欲しい車です。
次にフォードのブースがあったようですが気が付かぬ間に華麗にスルーしていました。いや、なんか見たい車なかったし。で、隣はたしかマツダ。今回のモーターショーでいっぱい展示物が多かったような気がする。最初に見たのはエンジンの停止と起動システム。何でもエンジンを止める時にシリンダー位置を調整して次回のエンジン起動時に無駄の出ないようにしているとか。最初に起動するシリンダーのピストンを覚えるというのがミソのようでこれはICチップに記憶させるのかなー、チップが壊れたらどうなるんだろうか? なんて思ったりしてみたり。 で、マツダというとロータリー。現在700ccぐらいのローター2つの13Bというエンジンですがこれを800ccにボアアップして16Rとかいうエンジンの試作品が展示されておりました。排気量が大きくなるんで多分トルクが増すんで発進や加速時に良いって事なんでしょうか… で。コンセプトカーも一杯展示されておりました。でもデザイン的なものばかりで市販車とは程遠いかな? まあ、本来のモーターショーはこういった部分をアピールする為なのでこれはこれで良いのかもしれない。 あと、プレマシーとかいう車の水素ハイブリッド車が展示しておりました。この水素ハイブリッド、やっぱりインフラが気になるところですが最近ノルウェーかどこかに先行して20台程納品したようですね。 やっぱり国家がこういったバックアックをしてくれないと難しいのかも知れませんネ… 逆に何も政策が無いのにここまで突き進める日本が凄いのでしょうか??
ヨーロッパ勢は確かシトロエンがあったような? なんか本当に普通のコンセプトカーが飾っておりました。環境にうるさい地域だけあってディーゼルエンジンのハイブリッドっすね。まあ、ヨーロッパ系はディーゼルエンジンのハイブリッドがやっぱり一番多かったですねぇ。 まあ、ガソリンのハイブリッドでもディーゼルのハイブリッドでもあんまし変わらないかな? 問題は燃料の値段になるのでしょうか?
で、ジャガーとヒュンダイとポルシェと光岡自動車とかあったんですが、流石に書ききれない、コメント入れると車の解説だけになりそうなので、飛ばしてスズキですね。 WRC用のSX4が展示してあったんですが、この前に立ちはだかるカメラを持った大勢の人が… どうやら、車の横にいるレースクイーンを注目しているようっす… うーん、こっちとしては車の方が見たいのだが… さて、気を取り直して他に目を向けると… 今回一番ユニークなコンセプトカーであろう一人乗りの車「PIXY」と、これを2台収納するらしい、軽自動車ユニット「SSC」であろうか。 車の合体だけど、ロボットヒーロー物みたいに大きな車の中に小さな車が入るということで、街中と都市間の移動用に使い分けるイメージっぽい。 まあ、アイデアは面白そうですが実現度は非常に低そうでつ… まあ、コンセプトやしねぇ。
さて、このあたりまで来て既に時間は15:00から16:00を廻った頃。 あと2時間ですが日本の誇る自動車メーカーをまだ見ていません。時間、すくな… っていうか、やっぱ最初に時間かけすぎな予感です。 午前中から行っているのに… とほほ。
まあ、そろそろ気力が大幅にダウンしてきますが頑張って廻ることにします。全く相変わらず隣に居る殺戮歩行兵器の称号を得ている某NGEさんは相変わらず平気なようですが… 兵器なだけに平気だな、と。
フェラーリとかプジョーとかルノーとか主にヨーロッパ系を軽く眺めつつ、その次のブースへ…
スバルこと富士重工は、実はあんまし見ていない本当ならインプレッサのWRXとかだけど、まあ今回敢えて見るまでもないかなー? あ、でもここは一つ電気自動車がありました。たしかR1だと思うけど、東京電力と共同で開発中らしいのかな?? ガソリンの給油口がそのまま電気のコンセントをつなげるっぽいすね。一緒に充電用のスタンドが置いてありました。無人の駐車場とかにこういう施設があればかなり走行範囲は広がるんではないかと期待したいところ。 但し、都市限定でつが…
えーと、次は日産ですかね。 ふう、やっと本来の私のお目当てであった車に近づきました。 「GT-R」ッス。いやあ既に雑誌なんかで全体図は紹介されていたり、前回のTVとかでも放送していたのでその全貌は大体知ってはいたのですがやっと見る事が出来ました。 でも、やっぱり今回のブースの中でここが一番混んでおります。 なかなか近づけないし、やっと入ったと思ったら知らずのうちまた出口に出てしまいました… あれれ? でも、なんか2階があるっぽ… 今回のブース、一番混んでたせいもあるんだろうけど、入り口が非常に判りずらいッス…
途中、開発中の新型エンジンの解説とかやっておりました。 まあ、ルノーの傘下だけに日本勢では早めのディーゼルエンジンを開発しているっぽいですね。で、なんとか2階のフロアに上がりました… けど、市販のアクセサリーの販売だけっぽい… あとは1階中央部が見えるようになっているってことだけか、と思いましたが、その奥に! ありました!! 「GT-R」 間近で閲覧できます、すげぇっす、V6エンジンのセミオートマで4WDで800万円もするっす!! 多分、将来NGEさんが私の為に買ってくれる車です。 そんな車を眺めつつ他のブースも見ないといけないので泣く泣く去ります…
で、日産というとあと一つ。PIVO2 前回のモーターショーで初代を見ているだけに車としてはそんなに目新しさは感じませんでしたが、違いはロボちっくなナビが搭載されていることと、今回のはどうやらホイール内部にモーターがつけてあるっぽい?? 気のせいかな? 前回のPIVOはたしか前と後ろにそれぞれ2個の独立したモーターでフロントとリアを別々に制御していた気がする。 でもホイール内部にモーターってのは車としては一番いい感じがする。 これは前回のモーターショーで三菱のランサーエボリューションIX(VIII ??)の電気自動車を見たときに感じたものだけど、多分重さっていうか重量バランス的にはこれしかないような気がするのだ。 で、このPIVO2の見所は飛行機なんかでお馴染みのバイ・ワイヤー方式の採用ってことかな? 本来機械的なワイヤー制御を電気信号で制御するってのがバイ・ワイヤーの一般的な総称かと思うが、これを言われて思い出すのは自衛隊の支援戦闘機のベースともなったF-16っすねぇ… こいつももう20年以上経っていると思うとなんか急に自分がオッサンになってく感じがしてイヤンですが、まあ気にしたら負けでしょう。 既に負けてますが… まあ、他にもハンドル向けた方向にライトが向くような半世紀前にタッカーっていう幻の自動車メーカーが取り付けようとした技術とかをGPSとかと組み合わせて制御したりとか。 ちょっと前まではできなくもないけど結構力技でやっちゃたり、理論はできてるけど実用化出来なかった事とかが実現可能になってきたり、やっぱり未来に進んでいるんだってのをちょっとだけ感じてみたり。
そんな気分でホンダのブースです。こっちは完全に次世代の自動車を前面に打ち出してますね。FCXは水素自動車で来年には実用化する模様。でも確か試験はアメリカのサンフランシスコあたりではなかったっけ? んで、ハイブリッドスポーツカーのCR-Z。なんか先代CR-Xっぽいかっこよさがあってちょっとだけ気になっていたんだが、細かい説明がなかったのがちょっと残念。 で、一番の目玉はPUYO。 ちょうどこのデモみたいのをやる場面に出会わせる事が出来たんだけど司会はやっぱりというか、既にホンダの顔となったASIMO。 いやあ、ロボットも色々大変な事をやらされる時代になったもんですねぇ… このPUYO、素材がぷにぷにしているのは結構いいかもしれませんね… しかし、PIVO2やスズキのコンセプトカーと比べると、いまいちインパクトに欠けるかも? まあ、見る順番が違えば変わってたかも知れませんが。
ホンダのブースでちょっと面白かったのはコージェネレーションシステムが紹介されていて、さすがにロボットから家庭用燃料電池、ジェットエンジンを作っている会社だなぁ、と。 で、このシステムは太陽発電から水を電気分解して燃料にするっぽ。 抽出した水素を先のFCXに充填するって方式っぽいでつね。 まあ、これは理想系なのでちょいっと無理っぽい気がしますが。 で、隣で紹介してたのがバイオマスからエタノールを抽出する方法なんですが普通だとサトウキビとかトウモロコシなんかの、もろに食用となる部分を利用しているですが、こっちのは稲藁なんかの非可食部を利用する方法っぽい。 これが実現できると食用と共存しなくなる分かなりいいんですけどねぇ… まあ、どうなるかわかりませんけど。
順番が入れ替わっている気もするけど、次は三菱だっけかな? ここも、あんまり見たいのがなかったんですが、なんかNGEさんが見たがっていた車がありました。iMiVE。 どうやらMiEVの電気自動車版らしいです。現在、各電力会社に一台づつ納品して試験運用中らしい。 ここが面白かったのは、この車は2階部分に展示してあったんですが、下から車体構造がわかる様になっているところで、従来の駆動装置や燃料装置が搭載すべきところにバッテリーが搭載されていて、フロントのエンジンが存在しないって事っすかねぇ… あと、説明に来てくれた女性の人が結構丁寧に解説してくれました。 勿論、NGEさんに、ですが…
んで、最後にダイハツとトヨタか… ダイハツは特にこれといったのは無かったんだけど気になったのは再生可能な触媒装置かな? 従来の貴金属よりも少量ですむとかで。 この手の技術は他のメーカーにも広めて採用した方がいいと思うのだが、さてはて… で、締めはトヨタですか。 まあ、やっぱりハイブリッドですね。 元祖だし。 LEXUSにも採用かと思ったら、次はクラウンもか。 ううーん、どこまで行くのやら。
メインに展示してあったのは軽より小さなコンセプトカーと1/Xとか車体の半分ボディがむき出しなヤツとRiNとかいう、なんかPYUOとかに近い感じのする車。 なんか見た目はあんまし印象に残りませんねぇ… で、何かここも2階があるので2階に上ることにします。 と、2階部分に先ほどのコンセプトカーの技術的な解説がありました。 しかし、これはちょっとわかりずらいかもしれませんねぇ。 あと、疑問に思ったのは1/Xはあの展示してある状態が完成形なのか?? うーん、プリウスの半分の重量で500ccクラスのエンジンとか言われると思いっきり展示された半壊のような状態で走るものと思ってしまうのだが… で、あとはLEXUSと普通車の展示っすかねぇ… あ、そういえばホンダとトヨタとルノーは一応F1マシンが展示されておりましたね… まあ、最近はあんましF1に興味ないので気にしてませんでしたが。 あと、個人的にはハイブリッドスポーツカーのFT-HSってのにちょっと期待。 来年末あたりにライトウェイトスポーツを復活させるらしいので、まあ適当に頑張って欲しいのココロ。
そんな感じで終わった今回のモーターショー、なんだかんだで結局、閉会ぎりぎりの18:00までいる事に。やっぱり広いねぇ… あと、本気で見ようとするとかなり体力が必要ですね… 時間も足りないし。 結局、途中からは駆け足で見てしまって、後でBMW見てない事に気が付いた… 前回のモーターショーでなんかハイブリッドぽい技術紹介してたのに… orz。 最後に、気になるのはNGEさんがレースクィーンのフィギアを買わなかった事であろうか。 次回は是非購入して頂きたい、以上。