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2007年09月30日

覇者の戦陣 1943 空中雷撃

まあ、なんというか所謂仮想戦記モノ。簡単に説明すれば日本がアメリカに勝ってしまうような話の類のモノの総称。で、これですが… 既に20巻は超えているこのシリーズ。一回も当ブログに出てきません… 何故かと思ったのでつが、前に発売されたのは2年と5ヶ月も前… まあ、こりゃ出てこない訳ですな。で、肝心の内容ですが…

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2007年09月05日

原発への警鐘

原発とは何か? 原発賛成でも反対でもない著者が独自に調査するに従って明らかになる原発の問題点について書いた本。まあ、簡単にまとめるとこんな感じかな?
まあ、私は原発はどっちかっていうと必要かなー、と思っちゃてたりする人間だったんですが、この本の内容が本当であるとすると、かなり問題かもしれんません。ぶっちゃけ原発不要という事にもなってしまうし。これは放射能という目に見えない恐怖だけでなくて、電力の発電に対するコストと原発以外での発電施設での発電能力からも不要という事らしくて… 電気料金&資源エネルギーの両方からも結局、いらねーじゃん。って事になってしまう訳で。 うーむ、本当なのかな? でもやはり問題なのは原発推進派(?)の対応なのかな… 本書の内容ではとても原発推進国とは思えない事ばかりのようで… さらに一番の問題は使用済みの核燃料と作業時に発生した核廃棄物。原発の建設時点でこれらに対する対応が何も無いまま現在まで進んでしまった訳ですか… やっぱり何事にも政治家が絡むとろくな事にならないのでしょうか… ううーむ。

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2007年08月04日

国鉄解体

国鉄からJRへ、本書はその過程を政治的な見地から書かれたものと捕らえるべきであろうか。国鉄の経営問題が表面化していた頃、すでに国営としての鉄道経営に多くの箇所で問題が発生しており、危機的な状況になっていた。この国鉄改革を初の国会議会審議である昭和56年の第二次臨調からJR発足までを書いている。
しかし、政治的な部分に特化して書かれていることもあり、内容としてはその手の話に興味が無ければあまりお勧めは出来ないし、正直面白いとかと問われると非常に疑問である。政治的なものが多く、なかなか説明が難しいのだが、結果論としてはJRによる分割民営化は一応の成功を収めたようだ。そして、その分割民営化が成しえたのはこの時期においてしか無かったのかも知れない。

まあ、正直読んでいて何度も眠くなってしまったのは言うまでも無い。

2007年07月14日

銀行倒産 ドキュメント金融恐慌

昭和二年春、時の大蔵大臣の発言が日本を震撼させた。この後、相次ぐ銀行の倒産によって昭和初期に襲い掛かった未曾有の金融危機、金融恐慌の始まりである。当時、東京の渡辺銀行が貸付け金のだぶ付きにあい、それが国会で発言された事によってもたらされたこの問題は殆どが銀行自身の問題と片付けられてられてきたが、本当の問題は他にもあるのでは無いか… そんな人間の問題部分に焦点を当てた作品というべきなのだろうか。
相変わらず難しい題名ですが、まあこの時の政治についても問題があったのではないかという事なのであろうか。不用意な政治家の発言が元となり、国民全体が銀行からの預金を一斉に引き出すことに発生したのであるが、当の政治家には何の責任も無い、となると政治への不信は大きくなるばかりではないだろうか。そして、経済の低迷は政治への不信をさらに増大させ、軍事クーデターへ発展し、ひいては軍部による独裁政治から、戦争へと続く道のりを歩む事を考えるとなんともいえないものがある。

2007年05月20日

闘う医魂・北里柴三郎

本書は大きく2つに分かれており、表題である「闘う医魂」と「正丸峠の帝王切開」である。「闘う医魂」は副題の通り北里柴三郎を扱っており、「正丸峠の帝王切開」は伊古田純道と岡部均平という2人の医者を扱っている。最初の「闘う医魂」は、伝研の移管問題とを起点として東大医学部と北里派の確執を描いており、次の「正丸峠の帝王切開」は江戸時代末期、オランダの学問書の和訳だけを頼りに独力で日本初の帝王切開を行った2人の医者の話である。どちらも小説形式で書かれており専門的な話も殆ど無く普通に読めるのが何より良い。そして先見の明を持ちつつもお互いに困難に直面しながら無事に目的を果たすところがまた良いと思う。

2007年04月21日

アナザー・センチュリー・クロニクル 「一年戦争」全史 下

前回紹介した、ちょっとリアルすぎてマジ怖いガンダム系資料のアナザー・センチュリー・クロニクルの第二弾。というか下巻。一年戦争の後半が今回のメインです。 前作のジオンテイストと打って変わってこちらは連邦軍をメインとした資料となっているようです。まあ、このあたりは前半がジオン優勢で、後半から連邦の反撃が始まっていくので仕方ない処かも知れません。しかし、これのお約束はやはりガンダムが出てない事。例の主人公の搭乗メカ、RX-78-2はひっそりと影を沈めてその他、連邦の量産機に注目が集められています。本作の最大の目玉は某プラモ漫画、プ○モ狂四郎でも言っていた「TVで出なかった幻のMS」こと、アッグ、アッグガイ、ジュアッグ、ゾゴッグが登場している処でしょうか。しかし、ぶっちゃけ言ってしまうとMSの参考用資料としては
基本データだけなので、作画とかに使いたい人には向いていません。 まったくもって、コアなガンダマー向けにしか作られていない点がある意味潔ささえ感じるところではありますが…
但し、この本は編集者達が勝手に想像したMS戦であるとか、オデッサ、ジャブロー、ソロモン等の戦闘について妄想しながら楽しむ為のものかもしれません。故に敷居は高いですが。

まあ、結論を言うならやはり「戦いは数だよ、兄貴」の通り、アニメの世界でも物量に勝るものは無かったという事でしょうか?

2007年04月17日

陸軍燃料廠

日中戦争以降、激化する戦闘に対し陸軍はこれまで考慮していなかった石油(主にガソリン)の供給を潤滑に行う為、急遽組織された。それがこの陸軍燃料廠である。 他の工廠との決定的な違いは自らでは何も作れない(原油が無ければ)という事であろうか。 彼らの主な任務は良質のガソリン及びその付加物質の精製にある。 本書によるならば、石油を持たない筈の日本が石油の精製技術を持つのもこの部隊によるところが大きいようである。 石油を求め、石油の為に戦った戦争は石油(の他に鉱物資源、基礎工業力の問題もあるが…)によって敗れ去ったのであろうか。 当時、世界有数のマレーシア油田の占領政策でも大いに活躍をしているが、問題となるのは日本への輸送手段であろうか。 多くの有能な技術者を集め、それを部隊内で管理していた(最前線へ出さなかった)お陰で戦後の石油繊維産業の発達にも繋がっていくと本書は纏める。

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2007年03月12日

アナザー・センチュリー・クロニクル 「一年戦争」全史 上

歴史群像シリーズでおなじみな学研から出版された、ガンダム本である。一年戦争に絞ってガンダム世界について解説しているのだが、まだ系列が歴史群像シリーズなんで、リアル系を主体とした内容になっている。イメージ的には同社から出版されているドイツ電撃戦が一番近い。 リアル系と書いている通り、挿絵等の書き下ろしイラストにはアニメ的な部分を極力押さえた形になっている。 一応、上巻ということで、解説はオデッサ編までに纏められている。下巻はジャブロー攻略からア・バオア・クー防衛戦までだろうか? 当本はジオン軍を主体として書かれているのでガンダムを期待して買うと非常にがっがりすると思われる。巻末の人物は実物をモチーフに書かれており、アニメ絵のファンである方は注意が必要である。 また、従来のガンダム本にあるようなガンダム及びWBについての記載もほぼ0(最後に申し訳なさげにある程度)なのも注意のポイントである。

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2007年02月16日

陽はまた昇る

自分でも気が付かないうちに何時の間にか文庫本が増えてしまいました。で、なんか整理していると同じ本が2冊もありまして… 今回紹介するのがこれなんですが。確か他の人に貸してしまって戻ってこなくなってしまったので仕方なく買い直したのですが・・・ ううむ。で、内容ですが皆さんもご存知の通りソニーVSビクターで主導権争いをした家庭用ビデオレコーダー規格「ベータ」と「VHS」です。そんなお話。プロジェクトX 第2話。

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2007年02月02日

堤清二とセゾングループ

一代で西武を築き上げた堤康次郎氏の息子、堤清二氏について書かれた本である。西武百貨店というかセゾングループが文化に精通しているだのとか言うのは、その手の話に疎い私には全然わからないのですが。とにもかくにも、文化人であり経済人でもある氏の二束のわらじ、そしてその経営の放漫ぶりはその活動に自ずと負担がかかるわけで。これに独裁政権となると、それはもう… ってなお話である。個人的には西武の話は殆ど知らない事ばかりなので、こういう事実があったとしてもあまり気にならないのかもしれない。それに西武百貨店とか西友とか、自分の廻りには無いので殆ど利用していなかったというのもあるけど。
正直言って、西武グループというのが鉄道と不動産をメインにした国土計画と百貨店及び西友(これがセゾングループのことか… )などの流通系の2つに分かれているなんて話はこの本を読むまでは知らなかった。なので、興味がある人には暇つぶしの一つになるかも知れない。

2006年09月25日

MADE IN JAPAN

某ゴルゴ13な人でお馴染みな、さいとうたかお氏が書いた劇画である。原作は題名の通り、SONYを作った盛田昭夫氏である。私は普通に原作の単行本(活字の方でつね…)も読んだことがあったせいかもしれないけど、ぶっちゃけ端折りすぎな気も… まあ、漫画でページ数に制限があるし、仕方ないかもしれないけど。でも、コマ割結構少ないんだよねぇ。今見るともう少しコマを少なくして話を入れてもいいんじゃないかと思うわけですが、あと、これは元の話が盛田氏の自説を説いてる節があるので、とこか物事の考え方とかそんな感じのナレーションっぽいのが突然出てきたりする訳ですが。結局これを読むのがあまり漫画を読まない人向けなんだろうなぁ、と思ったり… まあ、漫画になる程なので興味があれば読んでみるのも良いかな… やっぱり勧めはしませんけど。(どっちだよ!)

2006年09月11日

新幹線がなかったら

タイトルから察して、新幹線が存在しなかったらどのようになるのか?ということを鉄道を含め、日本経済に及ぼす影響について考察する… というな内容ではなかったようだ。少なくとも私が考えていた内容とは結構異なる。ぶっちゃけ言ってしまうと著者の山之内秀一郎氏の国鉄(JR)での体験談と諸外国の鉄道事情などを簡単にまとめてし説明していると言った方が正しいかもしれない。個人的にはもう少し技術的な内容が欲しいかもしれない、などと書いているが、一応それっぽい説明はあったのかも知れない… うーん、根っからの鉄オタでないので細かな用語になると不明な点が出てくるのかもしれない。まあ、とりあえず新幹線が出来たおかげでヨーロッパにも高速鉄道が誕生し、日本の経済も発展し、私もこうして東京という大都会で働けている訳なのである。 …多分。

2006年08月15日

痛快!コンピュータ学

まあ、タイトルの通り、コンピュータについて解説している本である。TRONプロジェクトのリーダーとして知られる坂村健氏の著書。一般の人向けに作られた本なので知っている人には知ってる事ばかりなんだけど解説がわかりやすくなっているのは非常に好感がもてるところである。コンピュータに関連している人が書いているだけあって話自体に不明な点が見られないのも良い所かな? と、まあ書いているが実際に人に勧めるか、と言われるとそれ程でもないような… まあ暇があるなら読んでるのもいいかも… かな?

2006年07月06日

時計王 セイコー王国を築いた男

あの有名なSEIKOの創立者、服部金太郎のお話である。はっきり言ってしまうとあまり面白みの無い本である。何事にも慎重でありながら時代を見る目があり、勤勉家である人がそのまま時代の立役者として活躍をした話であり、本書は至って真面目に書かれている… とは思うのだが、どうも物語としての面白みはあまり無い。とにかく、人として素晴らしいのだろうが、残念ながら本としては少し惹きつけるものを感じられなかった。いや、服部金太郎という人物は本当に優れた人物だと思うのだが、いささか内容が真面目すぎであり、その面だけが強調されすぎて逆に穿って見てしまいそうである。個人的にはこのような内容の本は他の人が別の角度から書いた本などを読むようにして情報に偏りがないようにしたいというのがあるので余計にそう思うのかもしれない。まあ、しかし、このような人物が明治期に大勢いたからこそ今の日本があるのではないのか、と思う今日この頃。とか。

2006年06月16日

恐怖の2時間18分

1979年3月28日、ペンシルバニア州に位置するサスケハナ川中州に存在するスリーマイル島で発生した事故は多くの問題が複雑に重なり合って発生した。原子炉の炉心崩壊という問題と放射能漏れである。実際には問題自体はそれほど大きくはなかったのだが、ここで問題視されるのはこの数多くの小さな問題が重なりあうことによって引き起こされた事故と、放射能漏れの影響によるパニックである。スリーマイル島。この事故の事は本書を読むまではあまり理解していなかったのだが、何故かその名前だけは強烈に覚えていた。おそらく放射能漏れの影響によるマスコミの報道が日本にも渡っていた為だと思う。本書の良い所は表面的な問題ではなく、問題の発生を時系列に事実に基づいて解説する事により、その問題を個人のミスと断定せずに電力会社、原子炉の製造メーカー、管理システムが及ぼす作業員への影響までをも考慮しているという事であろう。そしてあいまいな情報は一旦メディアに渡ると悲惨なまでのパニックを起こしえるという事ではないのだろうか。

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2006年05月26日

復讐する神話 松下幸之助の昭和史

松下電器のお話。
只、この本が他と違うのは一般的なイメージで伝わってる松下電器ではなく、松下幸之助のワンマン経営化による弊害を前面に出しているところかな。本書がいいたいのはおそらくトップが長く居座った事による企業、そして組織の老朽化による最新技術開発の遅れを指摘しているのだと思われる。これが書かれたのが1988年であり、ちょうどバブル景気の終わりが告げられようとした頃なのもうなずける。結局、松下はコンピュータへの投資が遅れたことによってコンピュータビジネス及び家電のマイクロ電子化にも遅れてしまったようだ。これは結局、トップである松下幸之助の戦略によってもたらされた弊害という形であらわれてしまったのはなんとも皮肉ではあるだろうか… この本を書いた人は「ソニーと松下」という本で同じ状況で似たように発展しながら、その後の経営に大きく違いがでてしまった事を書いているのでそちらを参考にするとよりわかりやすいかもしれない。
まあ、しかし今ではソニーにも私はあまり興味が無くなってしまったな。

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2006年03月24日

満鉄特急あじあ物語

2C1流線形過熱テンダ機関車パシナ形「あじあ」、で。まあ、それを纏めた感じのお話。「あじあ」号は日本(というか満州?)が作ったSLの中では世界に誇れるレベルにあるんじゃないかと思うのではあるのだけど。残念な事はこれが作られたのが日中戦争中であり、太平洋戦争があり、まあいろいろあってソ連に没収されたりして結局うやむやに消えてしまったんでつねぇ… また一つ戦争の犠牲が… いや、別に私は反戦を唱えるつもりはありません。ハイ。 でも、中国に1台残っていてどこかに展示されているそうで、是非見に行きたいなぁ、と。そんな事を思わなかったり。いや、まあSLってやっぱり浪漫でしょうか??

2006年03月15日

人民は弱し 官吏は強し

今で言う、ショートショートSFの先駆け的な人の書いた本でつ。
で、内容はSFではなくてこの人の親「星一(ほし・はじめ)」という人の書いた伝記となっております。
内容的には民間企業対役人+政治家てな感じで、まあ戦前の日本という国家体質の問題を一部表現しているわけではあるのだけど。まあ、今回のキーワードは薬なんだけど、それの原料がモルヒネであった事が一番の問題だったのかな、と。あと思うのはこの人も日本の産業について発展を望むのだけど、やはり無理解な人々に押し潰されてしまった事がどうも、前回の鈴木商店と同じなんだよなぁ… と。 戦前ってこんなのが多くて少し鬱になりまつねぇ。

2006年02月10日

鼠 -鈴木商店焼打ち事件-

んー、これは昭和の米騒動から鈴木商店という会社を焦点に当てた話ですね。鈴木商店というと、覚えているのは某「栄光無き天才たち」という漫画に出てきましたね。
まあ、これはその鈴木商店な話なんですが、よくよく考えるとこの手の文庫本ってあまり無いですねぇ… まあ歴史の渦に飲まれて消えてしまった会社だし。
しかし、すごいと思えるのは一人の企業家が起こした(正確には違うけど…)会社でここまで社会に影響を与えた会社ってあんまり無いのかな、と。この会社が起こした傘下企業がすごいなぁ、と。
鉄鋼、造船、製油、等の日本の重工業化に関係しているのがすごいなぁ、と思う訳で。
今の日本の基礎を作っていながら、あまり知られていないのがまたすごいなぁ、と。

2006年01月31日

悲劇の翼 A-26

うーん、と。この本はかなり古いですね、なんたって古本で買いましたので。まあ100円なのは相変わらずですが。
で、何かというと、まあ所謂長距離飛行の為の機体。記録飛行というヤツですね。
この手の機体で有名なのは「神風」号と「ニッポン」号。それぞれ陸軍と海軍の軍用機をそのまま記録飛行に使ったのだけど、これが違うのは最初から記録飛行用に作成されたということですか… 実はこの前にも航空研究所という所で作った記録飛行機があり、こいつはその二代目でもある…
って、ヤバイ。この手の話を書き始めると終わらなくなりそう…

えーと。纏めるとタイトル通り、悲劇な目に会った機体… ということでしょうか?
でも、個人的にはちゃんと記録も残してる機体だし、他と比べると悲劇度は低いカモ??